BBAだらけの詐欺団体☆魔法少女育成計画を斬る!!

 アニメを観るっていうことはエネルギーを使うんです!!

 勿論、悪口ですよ?無駄にしたエネルギーがあったからこそこの悟りの境地に達しました。

 何が一番ダメだったか端的に言いましょう。物語の体を成してないところです。設定を並べるだけ並べて満足するあのタイプのクソアニメです。

 はい、もうこの作品については9割型語りつくしました。

 以上で「魔法少女育成計画感想レポート」の提出を終わります。

 

 …

 

 流石に短すぎですか?

 しょうがないですね、特別にもう少しだけ詳しく語ってあげましょう。箇条書きにしてダメだったところをパッと思いつく限り箇条書きして差し上げましょう。

 

一つ、主人公の行動目的がまるっきり分からない。説明されない。

一つ、主人公は目的も無い上に、何もしない

 一つ、主人公の存在価値が無い。まあ上記二つを満たしていればそうなるのは必然だよね。

一つ、デスゲームのはずなのに緊張感が無い。なぜなら逃げるという選択肢があるから。しかし作中で「逃げる」という選択を思いつく人がいない。敢えて逃げないことと、思いつかないのでは雲泥の差です。

一つ、上の「逃げる」「逃げない」問題のように、一々のことに筋が通っていない。

 一つ、筋が通っていない上に、説明も足りてない。

一つ、能力バトルものではない。魔法少女の能力に差があり過ぎる上に、「能力を攻略する」という展開が無い。

一つ、キャラが死ぬ展開に意味が無い。あったとすればトップスピードっていうおばさんくらい。

一つ、サイコキャラ多すぎ…

一つ、死ぬ前に流される回想がウザい。ホント、何の意味も無いんですよ。このアニメに意味がある展開の方が少ないんですけど、特にこれは意味が無いんです。意味が無い上に、話の流れをぶった切るからテンポを悪くしているという…どうしようもない。

 一つ、スプラッター。低予算&売れない映画のようだ。

 一つ、演出がおかしい。カラミティメアリ関連の演出は神がかっていた。勿論、皮肉ですよ。

一つ、殆どBBA。見た目じゃなくて年齢です。

 

はい、パッと思いつく限りでこんな感じ。一話一話観て行ったら、おそらく突っ込みどころはセーラームーンcrystalといい勝負なのではないでしょうか。いや、流石にないか。う~ん、でもやっぱりそれくらい酷いカモ…まあ要するに、団栗の背比べ。

この二つのアニメは「作品の体を成してない」っていう共通項が見られるんですけど、でも、微妙にその方向性は違うんですよね。セーラームーンcrystalは一秒前の展開をお話を作った人が忘れている痴呆っぷりで視聴者を混乱させていましたけど、このアニメの場合は、物語の中でルールが存在しないってところが一番の原因です。

問題なのは、ルールに欠陥があるのではなくルールが存在しないこと。もう一度言います。ルールが存在しないんですよ。

ダメだしの上から4番目に「逃げることができる」っていうデスゲームとしての欠陥があると指摘しましたが、これは文字通りルールに欠陥があるっていうこと。ルールが存在しないっていうのはもう少し違います。

どちらかというと、「主人公の行動目的が分からない」っていうところが最もそれに当てはまります。なぜって、それは「この作品における魔法少女がどのような存在なのか」っていう部分が全く考えられていない問題がこの現象に集約しているからです。少し小洒落た言葉で言い換えると、魔法少女イデオロギーっていうものが無い。魔法少女っていう存在がどういう経緯で生まれて、その結果今どういう存在で何をするためにこの世界に存在しているのかっていうところが全く触れられてないんですよ。

 コレ、凄く重要な問題なんです。だって、私たちも日常生活を営む上では何か知らのイデオロギーってあるわけじゃないですか?たとえば、良い学校を卒業してればいい会社に入ることができて良い給料を貰えて良い生活ができるんじゃないか、お金があれば幸せを必ず掴み取れるみたいな空気って割と当たり前のように刷り込まれていると思いますけど、そういう普段意識しないような当たり前って私たちの在り方に影響を与えているんですよね。だから、学生だったら卒業証明書を取るために学生でありつづけるわけですし、サラリーマンだったらお金が欲しいためにサラリーマンであり続けるわけです。

 魔法少女育成計画での魔法少女は「人のルールが適用されない」ようなことを言いつつも、魔法少女になることで何が得られて何が得られないのか、魔法少女は本来平和的に人助けをする存在だ、っていうことになって話がスタートするので、もはや訳が分からないです。

育成計画の魔法少女って要するに、「あなたは運よく10000人目もお客様に選ばれました。よって、ボランティアとして人々に貢献する権利を与えます」って突然言われた少女淑女が、嬉々としてその胡散臭い非営利組織の一員として無給で奉仕しているようなものです。

まあ、もっと言ってしまえば、本来は平和的だったはずの魔法少女も蓋を開ければ大半はサイコクソ野郎だらけだった、っていう内容からして「人助けをする」っていう前提になってない前提も自ら否定しているスゴい作品なのですが…

 例えば、「魔法少女に成れば永遠の美と富が手に入る」「しかし魔法少女であり続けるためには人々から感謝され記憶に残らなければならない」っていうルールがあったなら、そもそもの人格に問題があるサイコBBAが魔法少女になり人助けをする理由には説明がつきます。あくまでも例えね。

 まとめると、人が動くには組織および個人の内面的、あるいは環境によるルールっていうものが何かしらあるはずだけど、育成計画はそこら辺がダメダメだったって言う話。

 小説の楽しみの一つに、自分が体験できなかったようなことをイメージで想像できるっていうところがあると思いますけど、その本質は異なるルールで動いている世界を知ることにあるとあくまでも私は考えています。例え種事項があなたと100%同一人物ではなかったとしても、人間や学校、会社名が違うくらいでキャラクターの考え方が周りの人物そっくりだったらワクワクしないでしょ?名前と顔を変えただけの人間が、自分と同じようなとりとめのない毎日を送るだけのお話。それでワクワクするとしたら、嫌いなタイプの人間をボコボコする、あるいは楽して自分そっくりなキャラクターが金持ちになれる展開のお話くらいでしょうか。でも、そこまで行くともう、異世界の話です。だって、人間が変わらないなら、展開を変えるために世界が変わるしかありませんから…

 って大分話が逸れてしまいましたけど、まあ仕組みっていうものをよく考えましょうって言う話。

 トールキン並にきっちり世界観を構築しろって言っているわけでは決してありませんが、人間やその人間が動く世の中について、現在過去未来とその意味はちゃんと作者が事前に理解してあげようよっていう話です。

 

 

書き漏らし

 本文の中で書き洩らしたことを書き留めておきます。

 まあ悪い意味で小ネタには尽きない作品なんですけど、一番言っておきたいのは演出がおかしい!!カラミティメアリっていう飲んだくれおばさんが活躍する話が一番ヒド…いや、面白かったです。

 具体的には、片腕でポイッと投げたアルミ缶窓ガラスをぶち破るとか、超至近距離手りゅう弾を使うとか。

 ウィンタープリズンっていうキャラクターの死闘(笑)も意味が分からなかったです。

 戦闘の後の屍の位置関係がいろいろとおかしい。血をまき散らし解けばそれっぽくなるだろうっていう、三流以下のスプラッター映画と同じ思考を感じるところです。